【中国】「一帯一路」と「AIIB」について
「一帯一路」(新シルクロード)One Belt, One Roadについて:
「一帯一路」とは、2013年秋に習近平主席により提唱され、中国から陸上で中央アジア、欧州をつなぐ「陸のシルクロード経済ベルト」(一帯)と、中国から東南アジア、インド、中東、アフリカ、欧州に至る「海上シルクロード」(一路)で、この二つを合わせて「一帯一路」と呼ぶ。
これが完成すると、中央アジア、中東およびヨーロッパのユーラシア全域の貿易が活性化し、中国経済の影響力が全域にまで及ぶことになる。このためには鉄道、港湾、発電所その他のインフラ整備のための巨額の資金が必要であり、「一帯一路」の推進と合わせて「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」が創設された。
「AIIB」アジアインフラ投資銀行=Asian Infrastructure investment Bank について:
「AIIB」は2016年1月16日に北京で正式に開業した。「AIIB」の創設時メンバーは57ヶ国、資本金1千億ドル(約11兆7千億円)のうち中国は最大出資国として30%を出資する。初代総裁は金立群(元中国財務次官)。日米は「組織運営などが不透明」として参加を見送っている。
また、中国はAIIBとは別にインフラ整備のために外貨準備などから400億ドル(約4兆7600億円)を拠出して「シルクロード基金」を設置した。
「一帯一路」構想のイメージ図(出典:中国中央TV)